ありがとう
*2010.03.23 Tuesday*

朝の光。
やわらかな風。
いつもは心地よく感じる風がとても冷たい。
今までにない冷たい春の風が肩を通るたびに、とても寒くて凍えてしまいそうなの。
パタリと窓を
閉じたら、涙がこぼれる。
こんな日が、いったい何日続いたかしら…。。
ねえレオ。
私達には、こんな道しか無かったの…?
貴方からの手紙と、現実だけがここにあるけれど…
突然すぎて、そして何も出来なくて。
自分の無力さが、貴方を救えない私が、とても哀しい。
せめて幸せに暮らしてくれることを祈るだけ。
そっと立ち上がって、鏡に映る自分と目が合う。
フフ。みんなに心配をかけてしまって…ダメね。
本当にごめんなさい。
でも、今は何もできなくて。
ごめんなさい…ミック。
このまま閉じこもっていても、いけないのはわかっているの。
毎朝欠かさずに、話しに来てくれるアルマン。
そっと様子を見に来てくれている皆。
優しさを感じるたびに、これ以上心配をかける訳にはいかないと思うの。
震える肩をストールで覆い、
ゆっくりと歩いてひとまわり細くなった指を扉にかける…
……ポポポン!
扉を開いて通り抜けると、可愛らしい音とともに開く花。
少し驚いたけれど、見覚えのあるしかけ。
父様の…
そして小さく刻まれた文字。
「Je veux qu'une soeur an・e devienne fin.」
フフっ…あの子が、私を元気づけようと残していってくれたのね。
ありがとう…ミック…
微笑みながら、今まで流していたものとは違う涙がこぼれた。
ごめんなさいね、ミック。
あなたにこんなに心配させてしまうなんて…いけない姉様よね。
今度帰って来た時には、最高の笑顔であなたを迎えるわ。
さあ扉を開けて。
皆に会いにいきましょう。
もう大丈夫…って。
その時、私はまだ知らなかった…よく知った場所からの手紙の存在を。



