新しい扉
*2010.03.14 Sunday*

再び 静かになった お屋敷。
しん、と静まり返った空気のなかに居ると
ふいに物思いに耽ってしまいがちです。
メイド達もみな、パピヨンの行く末…
ミック様とミシェル様のことを案じて、
それぞれに思いを巡らせているよう…
この数ヶ月の間…
めまぐるしく 色々なことがありました。
レオ様、ミシェル様のこと…
ご婚約の破談のこと…
あまりにも急展開すぎて
戸惑うメイド達も多い中――
ミック坊ちゃま…いえ、ミック様は
きちんと、ご自分とミシェル様のことを考えていました。
時折遠くを見つめるその横顔が
いつの間にかとても大人びていたことに
私ははっとしました。
先日アルマンさんより全使用人に明かされたこと。
それは、このラ・レーヴ・デ・パピヨンを離れ、
ミック様お一人で、全寮制のカレッジへ進まれる
という驚きの内容でした。
しかもそれは、ミック様たってのご希望とのこと…
旅立ちを決意されたミック様。
私達は、そのお気持ちを大切にして差し上げなくては。
私だって、ミシェル様の今のご様子を見ると
心が痛むわ。
ミック様まで傍に居なくなったらどうなるか…
とても心配よ。
でも…こんな時だからこそ
ミック様がせっかく決断されたことを
私達が邪魔してはいけないと思うの。
そして、ミック様が前に進むことで
ミシェル様もきっと元気になってくださると思うの…
「私も、そう思います」
私の話を聞いていたニーナが、立ち上がって言いました。
「私達は、ミック様が安心してここを離れられるように、頑張りましょう」
ええ。
私達の願いはきっとみんな同じ。
どうか、ミック様とミシェル様が幸せでありますように。